5 節 · 判定とタイミング
勝つための5つの判断
このゲームは、当てる技術より「どの球を選ぶか」で差が付きます。迷ったときの判断基準を5つだけ持っておきます。
どの赤を落とすか
赤は 15 個ありますが、どれを落としても 1 点です。点数が同じなら、選ぶ基準は「落としたあとに手球がどこへ行くか」になります。
基準は 3 つ。1 つ目は、落としたあとに黒を狙える位置に手球が残ること。2 つ目は、落とした赤の近くに別の赤が残っていて、次の赤も狙えること。3 つ目は、外したときに相手へ渡る形が悪いこと。1 点しか入らない球に、3 点分の判断をします。
逆に言えば、黒につながらない赤は、落としても 1 点で番が切れる可能性が高い球です。序盤は特に、点数より「つながるか」で選んでください。
黒を狙ってよい条件
黒は 7 点で、赤 1 個と組にすると 1 往復 8 点。効率は最高ですが、外したときの損も最大です。
狙ってよいのは、手球から黒への線がクリアで、落としたあとに手球がテーブル中央付近に残らない場合です。中央に残ると、相手が好きな赤を選べる形になります。ポケットの角度が浅いとき、黒がクッション際にあるときは、無理をせず低い色へ切り替えます。
このゲームでは、黒を落とすと元の位置に戻ります。同じ黒を何度でも狙えるので、形が合えば同じルートを繰り返すのが最も安定します。
色でつなぐ判断
黒が狙えないときは、黄(2 点)・緑(3 点)・茶(4 点)でつなぎます。1 往復の効率は 3〜5 点に落ちますが、番が続く限り相手に点は入りません。
ポイントは、低い色を落としたあと、手球が赤の近くに残ることです。黄や緑はテーブルの端にあるので、落とすと手球も端に寄りやすく、次の赤が遠くなります。強さを弱めにして、手球を赤の方向へ転がす意識が必要です。
20 点で切れるブレイクと、7 点で切れるブレイクなら前者が良いのは当然ですが、無理な黒でファウル 4 点を渡すのはもっと悪い結果になります。
逃げるべき局面
このゲームにはセーフティの宣言がありません。宣言なしで、狙わずに手球を安全な場所へ送るだけです。点は入りませんが、相手のファウルで 4 点以上が入ります。
逃げるべきなのは、狙う球が薄くて外す確率が高いとき、黒を狙うと手球が跳ねて次の赤が残らないとき、そして点差が残点に対して十分あるときです。
逆に、残り赤が 3 個を切ったら逃げでは間に合いません。残点が減ると、ファウル 1 回の 4 点の重みが相対的に大きくなるので、守りから攻めへ切り替える判断が要ります。
残り点で攻守を決める
残点は「残り赤 × 8 + 27」で出せます。赤 1 個は赤 1 点と黒 7 点の組、色球 6 個の合計は 27 点です。
点差が残点より大きければ、通常の得点だけでは逆転できません。その差を 4 で割った回数だけファウルを取るか、相手にスヌーカーを仕掛ける必要があります。計算は得点のページのツールで確認できます。
この判断を持っていると、「今は攻めるべきか、逃げるべきか」が点数で決まります。感覚ではなく、残点と点差の比較で決めてください。
| 状況 | 判断 | 理由 |
|---|---|---|
| リードしていて残点が多い | 逃げる | 相手に点を与えず時間を使える |
| リードしていて残点が少ない | 攻める | 残点が減ると逃げる意味が薄れる |
| ビハインドで残点が足りる | 攻める | 1 本のブレイクで逆転できる |
| ビハインドで残点が足りない | ファウル狙い | 4 点ずつしか差は詰まらない |
残り点とスヌーカー必要数
赤 1 個=8 点(赤 1+黒 7)として、テーブル上の残点を出します。足りない分はファウル 4 点で詰める前提の概算です。
- 67テーブル上の残点
- 20逆転に必要な点
- 5必要なスヌーカー数
計算のしかた
残点 = 赤の数 × 8 + 27。赤 1 個は「赤 1 点 + 黒 7 点」で 8 点、赤が全部なくなったあとの色球は 黄 2 + 緑 3 + 茶 4 + 青 5 + ピンク 6 + 黒 7 = 27 点です。逆転に必要な点は「相手の得点 − 自分の得点 + 1」。 残点で足りない分は、ファウル 1 回あたり最低 4 点として必要な回数を切り上げます。
| 自分 | 相手 | 残り赤 | 残点 | 必要点 | スヌーカー |
|---|---|---|---|---|---|
| 40 | 60 | 5 | 67 | 20 | 5 |
| 20 | 50 | 3 | 51 | 30 | 8 |
| 70 | 55 | 8 | 91 | 0 | 0 |